他の近視進行抑制方法との比較

***1%アトロピン点眼薬 ***

副交感神経遮断作用による散瞳・調節麻痺目的で市販されています。

主に眼科検査で使用されます。

現在、最も強い近視進行抑制効果を有するとされています。

作用機序の詳細は不明ですが、眼軸長伸展を刺激するムスカリン受容体をブロックするとの説が有力です。

しかしながら、散瞳による羞明、調節麻痺による近見障害などの副作用が強く、一般的にこちらの点眼薬で近視の進行を抑制することは実質不可能とされています。

 

***0.01%アトロピン点眼薬 ***

上記の1%アトロピン点眼薬を100倍に希釈したものが0.01%アトロピン点眼薬です。

100倍に希釈することによって、近視進行抑制の効果をある程度残しつつ副作用を軽減しています。

海外の研究(2年間継続使用)によると、アレルギー性結膜炎や眼圧上昇、白内障形成などの報告はありませんでした。また、眼の調節機能の低下や散瞳状態が継続するという報告もないとのことです。

 

*** オルソケラトロジー ***

寝ている間にオルソケラトロジーレンズを装用することで、角膜の形状を矯正し、起床時にレンズをはずしても角膜の形状が維持されるため日中を裸眼で過ごすことができます。

近年、オルソケラトロジーによる子どもの近視進行抑制効果が世界各国で報告されています。

近視眼の場合、オルソケラトロジーレンズ装用前は、遠方を見る時のピントの位置が網膜より前(眼球の内側)にずれています。

そこで、夜間寝ている間にオルソケラトロジーレンズを装用することで角膜の前面中央部をフラット(平坦)化させるように角膜を形付けることができます。

起床時にオルソケラトロジーレンズをはずした後も角膜の形状が維持され、角膜中央部がフラット(平坦)化しており、角膜の屈折力が小さくなるため、ピントの位置が網膜上に合い、裸眼で遠方を見ることができようになります。

また、その際にメガネ等の屈折矯正と異なり、周辺網膜のピントの位置も網膜上に合うため眼軸長(眼の奥行)が伸びにくくなると言われています(諸説あります)。
※メガネ等による近視矯正時は、網膜中心部のピントは網膜上に合いますが、周辺網膜のピントは網膜の後方(眼球の外側)に合うとされています。

しかし、オルソケラトロジーレンズを装用せずにいると角膜の形は数日で徐々に元に戻ります。

そのため基本的には毎晩オルソケラトロジーレンズを装用する必要がありますが、近視の進行を抑制しつつ、近視矯正も行えるため一石二鳥な治療ではないでしょうか。

詳しい近視を抑えるしくみについては「コチラ」からご覧ください!

オルソケラトロジーの近視進行抑制効果について、文献は「コチラ」からご覧ください!

 

*** 累進多焦点メガネ ***

作用機序は近見時の調節ラグ抑制です。

老眼に対する遠近両用メガネと同じで、近見時の調節を軽減することを目的としています。

すでに市販されていますが、子どもの場合、近用部を上手く使用できないため、近視進行抑制効果が弱いとされています。

オルソケラトロジーのお取り扱い眼科はこちら

近視の進行を抑制するには、オルソケラトロジー治療を早期に開始した方が良いとされています。オルソケラトロジー治療を体験してみてはいかがでしょうか?

 

(2021.9.21 更新)