他の近視進行抑制方法との比較

1%アトロピン点眼薬
副交感神経遮断作用による散瞳・調節麻痺目的で市販されています。主に眼科検査で使用されます。現在、最も強い近視進行抑制効果を有するとされています。
作用機序の詳細は不明だが、眼軸長伸展を刺激するムスカリン受容体をブロックするとの説が有力です。しかしながら、散瞳による羞明、調節麻痺による近見障害などの副作用が強く、一般的な点眼は実質不可能とされています。

オルソケラトロジー
寝ている間にオルソケラトロジーレンズを装用することで、角膜の形状を矯正し、起床時にレンズをはずしても日中裸眼で過ごすことができます。近年、オルソケラトロジーによる子どもの近視進行抑制が世界各国で報告されています。
レンズ装用前は、遠方を見る時のピントの位置が網膜より前にずれています。夜間寝ている間に角膜の前面中央部をフラットにし、平坦化させるオルソケラトロジーレンズを装用し、角膜を形付けます。
起床時にレンズをはずした後も角膜の中央部が平坦化しており、角膜の屈折力が小さくなるため、ピントの位置が網膜上に合い、裸眼で遠方を見ることができようになります。しかし、角膜の形は数日で元に戻ります。そのため基本的には毎晩レンズを装用する必要があります。

累進多焦点メガネ
作用機序は近見時の調節ラグ抑制です。老眼に対する遠近両用メガネと同じで、近見時の調節を軽減することを目的としています。すでに市販されていますが、子どもの場合、近用部を上手く使用できないため、近視進行抑制効果が弱いとされています。

(2019.7.1 公開)